【ピアノ】表現の違いを理解するためには、弾き比べ、聴き比べが外せない

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前回の記事に引き続き
細かなことなんですけどもね、
リズム関連で
楽曲理解にとって重要な視点を
ひとつ解説します。

 

具体例を見てみましょう。

楽曲が変わっても考え方は応用できます。

 

モーツァルト「ピアノソナタ第8番 K.310 第3楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、167-174小節)

譜例の部分を見たり聴いたりしてみましょう。

リズム的に工夫されていることは

どういった部分にあると思いますか。

 

一見、特に工夫はなさそうにも見えますが、

バス音をよく見てみると、

終止小節を除けば

カギマークで示したふたつの小節のみ

バス音による1小節にふたつのビートが入っていることに

気が付くと思います。

 

何となく作曲していたら

何となくこうなったのではなく、

やはり確信犯でしょうね。

 

(再掲)

こういったところは

ただ弾いていると、ただ通り過ぎてしまいます。

表現の違いを理解するためには、

弾き比べ、聴き比べが必要。

 

まずは、ゆるやかなテンポでもいいので

譜例の部分を弾き通してみて

バス音によるリズムが変わったところへ

意識的に耳をやってください。

そういったことを繰り返しやっていると

耳が開いてきて

他の楽曲でも

似たような響きを

“自分ひとりで” 発見できるようになります。

 

(再掲)

余談ですが、

どうしてこれらの小節だけ

バス音が4分音符なのかについては

おそらく、以下の2点のいずれかによるでしょう。

◉ 143小節目から続いてきたエピソードを締めくくるのにオチをつけたかった
◉ 161-162小節や165-166小節の左手で演奏されるリズムを引っ張ってきた

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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