以前に、
【ピアノ】ルイサダ氏が公開レッスンで語った「in tempo」の意味
という記事で
「ルイサダ氏の考えている in tempoとは、メトロノームにきっちりとあわせたテンポのことではなかった」
と報告しました。
要するに、
「微妙な揺れはありながらも、全体としては一定に聴こえる状態」
というのが
音楽的な in tempo であると言いたかったのでしょう。
例えるならば、
「フリーハンドによる直線」
という表現がピッタリ。
フリーハンドで
できる限りまっすぐの線を描こうとすると
全体的には直線に見えても
必ず細かな揺れがでます。
このニュアンスを想像してみてください。
定規を使って引っ張った直線は
それはそれで美しいのですが、
味わいはありません。
そういう美しさ、
つまり「メトロノーム的な in tempo」は
数限られた必要なときだけに使えばいいんです。
楽曲のタイプにもよりますが
音楽的な in tempo の表現を身につけるためには
以下の練習を取り入れるといいでしょう。
「テンポをおとして ”体内の” メトロノームで通し練習し、録音チェックしてみる」
という練習方法。
はじめのうちは気づかずに速くなっていったり
流れが止まったりしてしまうでしょう。
しかし、
繰り返し練習してこれが安定してきたとき
音楽的な in tempo に近づいています。
ひたすらメトロノームに合わせてさらっていたときとは
演奏にはっきりとした差が出ます。
メトロノームというのは
「伴奏の音価が変わってもテンポをキープできる感覚を身につけるとき」
など、効果的に使いさえすれば便利なものではあります。
一方、
「”体内の” メトロノームを調整していく」
という視点も決してないがしろにせず練習していきましょう。
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