【ピアノ】同じような音価が続くときには、横の流れに注意

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音楽の流れの良くなさというのは
音自体が間違っているわけではないので
自分で気が付きにくいもの。
本記事のような例で
どういうところが問題になりやすいのかを
知っておくことは
決してムダにならないでしょう。

 

音楽が縦割りになってしまって流れが良くない演奏は

「音は弾けているのに、なんだか音楽的に聴こえない」

という問題の原因にあたる代表的なもの。

 

では、そのようになってしまう典型的な書法とは

どのようなものなのでしょうか。

具体例で見てみましょう。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ラフマニノフ「音の絵 op.39-5」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、33-34小節)

この譜例のようなところでは

音楽が縦割りになってしまいがちです。

どうしてなのか想像つくでしょうか。

 

理由はシンプルで、

メロディが同じ音価で淡々と進んでいくからです。

ここでの伴奏のように

細かく動いている要素にも注意が必要ではありますが、

8分音符主体で動いているメロディには、特に要注意。

うっかり刻んでしまうと

音楽が縦割りになってしまいます。

 

縦割りにしないポイントは

◉ 細かなアーティキュレーションがありつつも、全体としては大きなフレーズでとる意識をもつ
◉ 音楽を横へ引っ張っていく意識をもって、1打1打に考えない
◉ 指にまかせすぎず、内的にもしっかりと歌いながら演奏する

この3点です。

 

音楽の流れの良くなさというのは

音自体が間違っているわけではないので

自分で気が付きにくいもの。

本記事のような例で

どういうところが問題になりやすいのかを

知っておくことは

決してムダにならないでしょう。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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