という記事でも書きましたが、
「コルトーのピアノメトード」の中で
筆者がおすすめする取り組むべき練習課題は、
「4本の指の練習-1本の指を持続(指の均一と独立)No.2a-2e」
この5曲のみです。
この5曲は、もちろん「指の独立」の練習ではありますが、
それとともに、
「頭を混乱させる内容である」
という点が大きな特徴。
「似ているけど少し異なるパッセージ」を
「高速」で繰り返すことで頭が混乱する。
さらに「1本の指を打鍵したまま」なのでなおさらです。
これは、ハノンなどにはない特徴ですよね。
レベルアップのために欠かせないのは、
「基礎練習の中で、頭が混乱した状態を意図的につくりだす」
ということ。
ハノンは極端な話、
考え事をしていても弾けてしまいますが、
頭が混乱すると簡単なことでもできなくなります。
それをできるようにすることで応用力がつく。
というのも、
実際の楽曲においては単純ではない中で
さまざまなテクニックを求められるからです。
ハノンに毎日時間をかけて取り組んでも
なかなか効果が出てこなかったり、
ものすごく腕や指の細い子供が
相当なスピードで指を動かしていたりする状況を見ると、
問題は必ずしも筋肉だけにあるわけではないことが
分かりますよね。
「ピアノ演奏技法」ジョージ・コチェヴィッキー(著) 黒川 武 (翻訳) サミーミュージック
という書籍に
以下のような記述があります。
問題は動き自体にあるのではなく、
指の運動のタイミングをどのようにするかにかかっている。
タイミングは認知と意志の産物であるから、
テクニックの原点が中枢神経にあることは明白である。
(抜粋終わり)
この書籍には、
指を動かすことにおいて
筋肉以外の要素がどのように重要であるのかについて
詳しく書かれています。
あわせて参考にしてください。
◉ ピアノ演奏技法 ジョージ・コチェヴィッキー(著) 黒川 武 (翻訳) サミーミュージック
とりあえず2週間、
上記のコルトーの課題に取り組んでみましょう。
ハノンをやっているだけでは分からなかった効果を
感じることができますので。
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