【ピアノ】単音をつぶやくように弾く方法

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つぶやくようなサウンドを得るために
必要なポイントを解説します。
少しだけピアノの構造にも踏み込んだ内容となっています。

 

具体例を見てみましょう。

楽曲が変わっても考え方は応用できます。

 

モーツァルト「ピアノソナタ第14番 K.457 第3楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、146-150小節)

ここでのメロディは

つぶやくような4分音符が2回、

それに続いて

息の短い、ため息のようなメロディが出てきます。

 

つぶやくような4分音符を

どのように表現すればいいのでしょうか。

 

打鍵は、カツン!と入れずに

打鍵速度をゆっくりめで

押し込むように打鍵してください。

そして、余韻も含めて4分音符の長さにするようなイメージで

離鍵もゆっくりめを心がけてください。

 

この「音の入り」と「余韻の消し方」の

両方をコントロールするのが

つぶやくようなサウンドを得るポイント。

 

離鍵について

もう少し補足しておきましょう。

 

鍵盤をピッ!と上げてしまうと

音もピッ!と消えてしまうので、

それをすると

つぶやくようなサウンドにはなりません。

 

鍵盤を押し下げているあいだというのは、

その鍵盤に対応する

「ダンパー」という弦の響きを止める役割のある部品が

弦から離れたままになる仕組みとなっています。

だからこそ、

その鍵盤に対応する弦が響きっぱなしになるわけですね。

 

以下の写真を見てください。

弦の上に乗っている、いくつも並んでいる黒いものがダンパー。

(写真:自身で用意した写真です。無断転載はしないでください。)

 

鍵盤がピッ!と上がってしまうと

その鍵盤のアクションに連動しているダンパーも

弦にピッ!とくっつくので

響きが急激に止まる。

一方、ゆっくり上げると

ダンパーも弦にゆっくりとくっつき

その響きをだんだんと止めることになる。

したがって、

離鍵をゆっくりにすると

余韻をつくることができるんです。

もちろんこれは

ダンパーペダルを使用していない場合の話です。

 

ダンパーにまつわる周辺事情について

いまいちよく理解できていないという方は、

【ピアノ】なぜ、ダンパーペダルで響きが豊かになるのか

という記事をあわせてご覧ください。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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