【ピアノ】アルペッジョ演奏の基礎②

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本記事は、
【ピアノ】アルペッジョ演奏の基礎
という記事の続編です。
本記事単独でも学んでいただけます。

 

記事の信頼性


 

筆者は、音楽大学の学部および大学院を作曲専攻で修了し、

修士号(音楽)を取得しています。

また、音楽大学および音楽専門学校での指導経験も豊富です。

 

■アルペッジョ演奏の基礎②

♬「ロングアルペッジョ」では間延びに注意

 

確認ですが、

アルペッジョは次のような波線の記号です。

「アルペジオ」と混同しないように念のため。

(Finaleで作成)

 

一度にたくさんの音を演奏する「ロングアルペッジョ」では

適切に演奏しないと

その部分だけが広がってしまい、

音楽が停滞してしまう可能性があります。

「アルペッジョは音楽の流れの中で入れる」

ということが大切です。 

 

どうしても演奏に時間がかかってしまうロングアルペッジョの場合、

その箇所だけに時間かけるのではなく

楽曲の解釈的に許すのであれば

直前のテンポをやや広げておく。

そうすれば、

ロングアルペッジョのところだけガポッと空けたようには

聴こえませんので

流れは止まりません。

たくさんの装飾音符が書かれている場合も同様です。

例えば、次のようなケース。

 

ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、7-8小節)

ここでは、

装飾音符がたくさん書かれていますが

その前でほんの少しだけテンポを広げておくことで

音楽が停滞してしまうことなく

装飾音を入れることができます。

 

ラヴェルの作品は優れているので、

セクションの変わり目など

テンポを広げても音楽的に不自然にならないところでのみ

こういったたくさんの装飾音が書かれています。

 

♬ トップノート同士のつながり

 

アルペッジョのトップノートに「メロディ」がきている場合、

「トップノート同士のつながり」

に意識を向けることが重要。

 

具体例を挙げます。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

リスト「パガニーニ大練習曲集 第6曲 S.141 R.3b」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)

アルペッジョのトップノートに「メロディ」がきていますね。

このような場合、

カラーで示したように

トップノート同士のつながりを意識して

ひとつの線としてバランスを作る必要があります。

16分音符や32分音符など

たくさんの音符が挟まっていますが、

カラーのラインをずっと意識し続けることで

音楽の流れが分断されずにすみます。

 

こういったところがいい加減になると

全ての素材がとってつけたように聴こえてしまい、

耳がいい聴衆には必ず気づかれてしまいます。

 

アルペッジョ演奏では

打鍵したら鍵盤から手を離してしまう箇所が多いために

「打鍵後の音のつながり」から意識が離れてしまいがち。

だからこそ、

こうして項目を立ててまで注意喚起しているのです。

 

もう一例挙げましょう。

ショパン「エチュード集(練習曲集)Op.10-11」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)

先ほどの例とは異なりますが、

「アルペッジョのトップノートにメロディがきている」

という意味では同様です。

 

このようにアルペッジョが連続する場合でも

遅れずに弾くことばかりに一生懸命にならず、

メロディを線としてつなげていくことを

決して忘れないでください。

 

時々、

「メロディラインだけを単音で弾きながら音楽的に歌ってみる」

この練習を取り入れることで

骨格のラインを自分の中で整理し直すようにしましょう。

 


 

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