具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ベートーヴェン「ピアノソナタ第18番 変ホ長調 作品31-3 第1楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、64-66小節)
65小節目の上段「2分音符」に注目してください。
16分音符の連続から解放されて
2分音符へ入った瞬間に安心してしまうと
そこに落とし穴が待っています。
音を出し終わったら
ただ単に鍵盤だけを下げていればいいのではなく、
出ている2分音符の音を、しっかりと聴き続けてください。
鍵盤を下げている指先に「意識」を持って
音を保持するイメージです。
この感覚について
「音を持ち続ける」
という言い方をすることがあります。
(再掲)
◉ 音を持ち続ける
このようにすると、
次の音(ここでは3拍目のEs音)を
どのような「音色」で出せばいいのかを
正しく判断することができます。
フレーズが切れたように聴こえてしまうのは
次の音と「音色」が変わってしまったとき。
反対に、
たとえ「音量」は変わっても「音色」が同じであれば
仲良しに聴こえるので
フレーズが切れたようには聴こえません。
音をレガートにしたいときにも応用できる考え方です。
もちろん、
フレーズの長さが短くなってしまう原因には
「打鍵の仕方」など他の要素も関わってきますが、
突破口のひとつとして
「音を持っている」
という考え方を知っておいてください。
これからずっと使い続けていくテクニックです。
【ピアノ】打鍵時の手の動きとフレーズ表現との関係
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