具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
モーツァルト「ピアノソナタ第11番 K.331(トルコ行進曲付き) 第3楽章」
譜例(PD作品、Finaleで作成、曲頭)
曲の始まりの部分の右手です。
大きな音符にしてある箇所をたどると、
各拍の頭に「Do Mi La Do」という上昇音型ができていますね。
これらの音が「幹」になっていますので、
演奏の際には幹である各音のバランスを良く聴いて演奏します。
どれか一個の音だけが急に強くなってしまったりすると
バランスが崩れてしまう。
メロディを音楽的に聴かせるためには
こういったような
「メロディの中で幹になっている音を見つけて、それら同士のバランスをとる」
ということがポイントになります。
多くのメロディは
「軸の音」+「装飾的な音」
で出来ています。
この譜例では
分かりやすいように音符の大きさを変えましたが、
大きな音符が「軸の音」
小さな音符が「装飾的な音」
になっています。
その他の例として多く見られるのは、
次の譜例のような
「1小節ごとに小節頭の音が2度ずつ移動する」
というケース。
「So – Fa – Mi -Re」
という階段ができていますよね。
これを見抜けば、
「So – Fa – Mi -Re」
などとデコボコしてしまったら不自然だということに気づくでしょう。
メロディを音間違えせずに弾けばOKなのは
入門〜初級者まで。
以降の段階に進む時には
「メロディをどのように演奏すれば音楽的に聴かせられるか」
ということも考えて演奏するべきです。
その際は
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