動き回るパッセージの演奏で
無機質な音の羅列を避けるためには
ちょっとしたコツがあります。
具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、23-26小節)
譜例のところでは
モーツァルトはダイナミクス関連の指示を書いていませんが、
筆者のほうで補足しました。
25-26小節のダイナミクスの松葉を見てください。
このように、
音楽が閉じていくところは少しおさめて
音楽が開いていくところは少しふくらませる。
原曲には書かれていないニュアンスですが
音楽を考えれば自然につけるべきもの。
とうぜん、楽譜を無視しているわけではないことは分かりますよね。
楽曲によっては
音型に沿ってやれば
すべて上手くいくというわけではありませんが、
平らに音を並べるくらいであれば
まずはひとつの視点として考えてみてください。
(譜例)
また、譜例のところでは
23-26小節まで
4小節ひとかたまりになっていて、
26小節目でトニックに落ち着き
4小節ひとかたまりに
小さなおさめどころをつけています。
だからこそ、
少しおさめて26小節目へ入るのがベター。
こういった視点を
上記、音型の視点に加えて考えることで、
より、ダイナミクスの付け方を考える参考になるでしょう。
本記事では、たった4小節間を取り上げたのみですが、
動き回るパッセージが出てきたら
その全体で
このようなことを考えてみてください。
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