【ピアノ】当時の楽器にならって音域によるニュアンスの差を表現する

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作曲当時の楽器の特徴を踏まえると
表現を考えるヒントになります。
詳しくは、本記事をご覧ください。

 

ショパンが使っていたプレイエルのピアノは

音域によってずいぶん音色差があったようです。

 

「ショパンのピアニスム  その演奏美学をさぐる」 著 : 加藤 一郎 / 音楽之友社

という書籍には、

以下のように書かれています。

(以下、抜粋)
高音域は銀のような輝きをもつ音が熱っぽく鳴り、
中音域はアクセントが染みいるように響き、
低音域はうなるような力強さをもっていた。
(抜粋終わり)

 

これを踏まえて、以下の譜例を見てください。

 

ショパン「スケルツォ第1番ロ短調 作品20」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)

音域が大きく異なるこれらの和音を

現代のピアノでは

どちらもマックスで弾いてしまいそうになりますが、

上記抜粋にあるような

音域による音色差を

現代のピアノでも考慮してみようと考えてみましょう。

 

奏法の一例ですが、以下のようにしてみるのも一案です。

高い音域のほうの和音は
指を立てた打鍵角度で、打鍵速度は速く、
突くように打鍵してみる。
ダンパーペダルも、
アタックを強調するように
リズムペダルとして
打鍵と同時にバンっと踏む。
一方、低い音域のほうの和音は
指を寝せ気味の打鍵角度と
速くない打鍵速度にコントロールして
鍵盤のすぐ近くから打鍵し、
深いサウンドをつくりだす。

 

このようにしてみると、

ただ単に大きな音が2回鳴ったような印象とは違った

表現を得られます。

 

このように、当時の楽器の特徴を踏まえると

表現を考えるヒントになるので、

必要に応じて取り入れてみるのもいいでしょう。

 

◉ ショパンのピアニスム  その演奏美学をさぐる  著 : 加藤 一郎 / 音楽之友社

 

 

 

 

 

 


 

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