具体例を見てみましょう。
楽曲が変わっても考え方は応用できます。
モーツァルト「ピアノソナタ第14番 K.457 第3楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、287-290小節)
287小節目と289小節目の左手で弾く4分音符を見てください。
287小節目では
2拍目の表に右手でEs音が鳴らされるので
左手で演奏するEs音を早めに上げておかないと音が鳴りません。
しかし、早く上げてしまうと
左手の音が短くなってしまいます。
289小節目にいたってはもっと問題アリ。
右手は1拍目の裏で
直前に左手でも鳴らされたC音を発音しないといけません。
テンポが速いことが
さらに問題を大きくしています。
こういった難しさは、
一度鍵盤をある程度のところまで上げないと再打鍵できない
ピアノという楽器を弾いている宿命ですね。
(再掲)
解決策はシンプル。
譜例へ補足したように
ダンパーペダルで残してしまってください。
先ほど、
「テンポが速いことが、同音連打の問題を大きくしている」
などと書きました。
反対に考えると、
あっという間に通り過ぎるので
ペダルの効果で一瞬だけ右手の8分音符が和音化されても
問題が起きないわけです。
このように
それぞれの手で演奏する音が重なる場面というのは
多く出てきます。
その都度、改善策を考える必要がありますが、
「ペダルで解決できないか」
というのも
検討してみてください。
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