ピアノという楽器が苦手とする動作・表現 4選

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♬ 演奏面で気をつけるべきことが明確になる

♬ ちょっとした教材づくりや編曲に活かせる

 

本記事でピアノの特性を知ることで

演奏者にとってもこのような利点があります。

 

 

記事の信頼性


 

筆者は、音楽大学の学部および大学院を作曲専攻で修了し、

修士号(音楽)を取得しています。

また、音楽大学および音楽専門学校での指導経験も豊富です。

 

 

■ピアノという楽器が苦手とする動作・表現 4選

1. 「高速の同音連打」が困難

 

ピアノという楽器は

その楽器の特性上、

高速での同音連打が苦手。

鍵盤を下げるときにしか音が出ず、

また、

少し鍵盤が戻ってからでないと

再打鍵しても鳴りそこなってしまうからです。

「同音連打」、それも「高速の連打」となると

かなり難易度が高いテクニックとなります。

 

ヴァイオリンなどの弦楽器の場合、

弓をダウンさせてもアップさせても音がでるので

弓を小刻みに動かすことで

高速同音連打も容易です。

 

フルートなどの管楽器の場合、

弦楽器に比べると 

同音連打をすることによる奏者への負担は大きい。

しかし、

「トリプルタンギング」

「フラッターツンゲ」

などといった奏法により

同音を細かく演奏することは可能です。

 

ピアノ曲で「高速同音連打が難所として知られる作品」として、

以下のようなものがあります。

 

ラヴェル「鏡 より 道化師の朝の歌」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、43小節目) 

 

ラヴェル「夜のガスパール より スカルボ」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)

この作品は、曲頭以外でも同音連打がオンパレードです。

 

 

2. 「長い音の持続」は困難

 

ピアノは減衰楽器なので

一度出した音を

そのままのダイナミクスで保ったり

ふくらませたりすることはできません。

「長い音の持続は困難」ということです。

 

そういったこともあり、

作曲家は

「トレモロにして持続させる」
「ときどき打鍵し直す」

などといった書き方をするのです。

 

この項目の内容を知っておくことは大事で、

直接演奏に関わってきます。

 

たとえば、

強いダイナミクスのトレモロが出てきたときに

1. 持続を補うために書かれているのか
2. 派手な演奏効果を狙うために書かれているのか
3. どちらも狙って書かれているのか

これらを判断しなければいけません。

そうした場合、

次の譜例のトレモロは明らかに

「1. 持続を補うために書かれている」

に該当します。

 

リスト「スペイン狂詩曲 S.254」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)

したがって、

ff ではあるけれども、それは右手に任せる
◉ 左手は、一音一音がはっきり見える弾き方よりも
ティンパニの持続トレモロのイメージで
うるさくなりすぎないように演奏すべき

などと判断できるのです。

 

3. 「速いテンポでの複雑な多声音楽」が困難

 

「ピアノでは、一度に多声を演奏できる」

という点でいえば

単旋律の楽器よりも優位にあります。

一方、

ピアノソロでは

基本的に「一人」で演奏しなければならないので、

速いテンポで複雑な多声音楽を演奏するのはかなり難しい。

 

「J.S.バッハ : 平均律クラヴィーア曲集」などでは

4声や5声のフーガもありますが、

テンポがゆるやかだったり

あまり動いていないパートがいたりと

鍵盤楽器で演奏しやすいように書かれています。

 

弦楽四重奏曲などで

4つの弦楽器パートが一斉に動き回るような表現がありますが、

それはピアノでは出来ません。

 

2声まででしたら何とかなりますね。

片方の手で1声部を担当できるからです。

「J.S.バッハ:2声のインヴェンション」の中には

テンポが速い作品もあります。

言い換えると、

「片方の手で2声部以上を処理する必要が出てくると、とたんに難しくなる」

ということ。

 

なぜこんなことをお伝えしているのかというと、

ピアノをあまり弾けない作曲家が編曲した「編曲モノ」などの中には

本項目に該当するような作品が

割と多くまぎれこんでいるからです。

そういった作品に出逢ったときに

自分の演奏能力を責めるのではなく、

「ピアノ的な作品ではないな」

などと気づいていただきたいと思って紹介しています。

 

4. 「息の長い表現」が苦手

 

この項目の内容は、

「ピアノという楽器が苦手な動作・表現」というよりも、

「多くのピアノ奏者が苦手とする表現」

と言えます。

 

ピアノ演奏では

極論、呼吸を止めていても音を出せてしまいます。

その理由もあって

一息で長く大きなフレーズを表現するのが苦手な奏者も多いように感じます。

 

ヴァイオリンなどの弦楽器も

呼吸を止めたまま弾けてしまいます。

しかし、

ピアノとは異なり

一度出した音を持続させることができるからか

長く大きなフレーズ表現が苦手な奏者は少ない印象です。

 

◉ 呼吸を止めていても音を出せてしまう
◉ 減衰楽器である

こういった2つの条件が重なり、

ピアノでは

ある程度弾けるようになってきた音大生などでも

フレーズが細切れになってしまう。

息が短い演奏に悩んでいる方は多いのです。

 

対策としては

正直、「意識しながら練習するクセ」をつけるしかありません。

以下の記事を参考にして下さい。

【ピアノ】「森を見て木も見る」ことの重要性

 


 

高度な楽曲の譜例ばかりを

挙げてしまいましたが、

基本的な考え方は

どんな難易度の作品であっても同様です。

 

楽器の特性を知った上で

あらゆるシーンに対応していきましょう。

 


 

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