【ピアノ】「同音連打による高速トレモロ」の練習ポイント

本記事では、
「同音連打による高速トレモロ」の練習ポイントについて解説しています。
非常に難しいテクニックの一つ。
「ピアノという楽器の特性を踏まえて練習を考えていく」
これが、本記事でお伝えしたい大きなポイント。

「同音連打による高速トレモロ」の難しさ

「同音連打」は、

ピアノという楽器が苦手とするテクニックの一つ。

例えば、ヴァイオリンなどの弦楽器の場合は、

「弓を下げて上げる」という動作をするだけで2回も音が出ます。

したがって、

弓を小刻みに動かすことで

「同音連打による高速トレモロ」も容易です。

 

一方、ピアノの場合は、

「打鍵して発音されてからハンマーが元の位置に戻り再度打鍵をする」

これでやっと2回の音が出ます。

つまり、楽器のハンマーの構造上、同音連打を苦手としている楽器なのです。

そこで作曲家は、

「同音連打による高速トレモロ」

ではなく、

「オクターブを交互に演奏する高速トレモロ」

にしたりと音を選ぶ際に工夫をしています。

 

一方、ある程度高度な楽曲だと、

「同音連打による高速トレモロ」も出てきます。

「ラヴェル:道化師の朝の歌」
「ラヴェル:夜のガスパール より スカルボ」
「ショパン:ワルツ第2番の冒頭」(この連打は比較的容易)

など。

他にも、たくさんの例があります。

練習ポイント① 鍵盤が上がりきらないうちに再打鍵

「同音連打による高速トレモロ」を攻略するためには、

「鍵盤が完全に上がりきる前に再度打鍵する」

これが非常に重要。

そうすることで、

ピアノという楽器のアクション構造の弱点を

極限までカバーすることができます。

一方、これは初めのうちは

鍵盤がほとんど上がっていないうちに再打鍵してしまって

音が出ない結果になったりします。

ただ、

特に「ラヴェル:道化師の朝の歌」や

「ラヴェル:夜のガスパール より スカルボ」

などにでてくる高度な連打を攻略するには、

このことを踏まえて練習しないと

ある程度テンポを上げた際に必ず行き詰まります。

 

まずは、

「ゆっくりのテンポ」で

「鍵盤が完全に上がりきる前に再度打鍵する」

ということを意識した練習を丁寧におこなってみましょう。

練習ポイント② 鍵盤から指を上げすぎない

通常の速いパッセージにも言えることですが、

速く弾くには

「指を上げすぎないこと」

これが大事です。

その際に、

「指を高く上げなくても効率よく打鍵できる方法を、ゆっくり練習する」

ということからスタートしましょう。

楽曲の中で

「基礎的なテクニックの見直し」

を同時におこなっていくべきです。

練習ポイント③ 「アシュケナージの方法」から考える

ずいぶん前になりますが、

アシュケナージが

「ラヴェル:夜のガスパール より スカルボ」

を弾いている様子がテレビ放映されていました。

そこで、

「同音連打による高速トレモロ」

をどうやって弾いているのか観察してみたのです。

そうしたら、なんと全部「親指」で演奏していました。

 

「同音連打の時には321321などと指を変える」

と習いませんでしたか?

これは良いテクニックなのですが、

「音色を揃える」という観点からすると、

「指を変えずに打鍵する」

という方法をとった方が有効なフレーズもあるのです。

 

「2の指」や「3の指」のみで同音連打するケースはよくあります。

ただ、アシュケナージが全部「親指」でおこなっていたのには驚きました。

学習者によって「運指による難易度の感じ方」というのは違うものです。

したがって、

ある方にとってはやりにくい運指が、

別の方にとってはやりやすいこともあります。

「同音連打による高速トレモロ」の場合にも、

複数の運指を試してみてから決定するようにするといいでしょう。

 


 

3項目にわたって書きましたが、

結論的には、

「正しい方法を踏まえた上でゆっくり練習することから始めるしか攻略法はない」

ということです。

こう聞くと気が遠くなるかもしれませんが、

3項目でご紹介した内容を踏まえて練習するのと、

そうでないのとでは、

仕上がりの良さが格段に変わってくるはずです。

本記事で書いてきたように、

「ピアノという楽器の特性を踏まえてあらゆることを考える」

これが、

ピアノ上達に欠かせません。

 

本記事で例に出した、

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