【ピアノ】subitoでダイナミクスを変える箇所の見抜き方

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以前に、
【ピアノ】強弱記号の書かれ方が不明瞭な場合の対処法
という記事を書きました。
関連内容として、
今回は
「subitoでダイナミクスを変えるのが明らかな場合」
を実例とともに紹介しています。

 

具体例を挙げます。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ドビュッシー「前奏曲集 第2集 より 奇人ラヴィーヌ将軍」

譜例(PD作品、Finaleで作成、101-102小節)

左の譜例(原曲)を見てください。

「フォルテからクレッシェンドして、フォルテに達する」

と読み取るとつじつまがあいませんよね。

ここでは当然、

「フォルテからさらにクレッシェンドして、その後にsubitoでフォルテに戻す」

と解釈します。

当然のことと感じるかもしれませんが、

時々、右の譜例のように解釈している演奏を耳にします。

これではドビュッシーが残した音楽を歪めてしまいます。

 

【ピアノ】強弱記号の書かれ方が不明瞭な場合の対処法

という記事でも取り上げましたが、

できる限り原曲と離れない範囲で

最善策を考えていくのが許されるのは

「明らかに強弱記号の書かれ方が分かりにくい場合のみ」です。

 

(再掲)

左の譜例(原曲)のように、

「松葉の ”直後” に作曲家がダイナミクス記号を書いてくれている場合」は

subitoかどうかを見抜くのは比較的容易。

クレッシェンドの直後に
「同じダイナミクス」または「もっと小さなダイナミクス」
が書かれているのであればsubito

反対に、

デクレッシェンドの直後に
「同じダイナミクス」または「もっと大きなダイナミクス」
が書かれているのであればsubito

 

早まって、

右の譜例のような解釈を施さないように

注意しましょう。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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