具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ドビュッシー「前奏曲集 第2集 より 奇人ラヴィーヌ将軍」
譜例(PD作品、Finaleで作成、101-102小節)
左の譜例(原曲)を見てください。
「フォルテからクレッシェンドして、フォルテに達する」
と読み取るとつじつまがあいませんよね。
ここでは当然、
「フォルテからさらにクレッシェンドして、その後にsubitoでフォルテに戻す」
と解釈します。
当然のことと感じるかもしれませんが、
時々、右の譜例のように解釈している演奏を耳にします。
これではドビュッシーが残した音楽を歪めてしまいます。
という記事でも取り上げましたが、
できる限り原曲と離れない範囲で
最善策を考えていくのが許されるのは
「明らかに強弱記号の書かれ方が分かりにくい場合のみ」です。
(再掲)
左の譜例(原曲)のように、
「松葉の ”直後” に作曲家がダイナミクス記号を書いてくれている場合」は
subitoかどうかを見抜くのは比較的容易。
クレッシェンドの直後に
「同じダイナミクス」または「もっと小さなダイナミクス」
が書かれているのであればsubito
「同じダイナミクス」または「もっと小さなダイナミクス」
が書かれているのであればsubito
反対に、
デクレッシェンドの直後に
「同じダイナミクス」または「もっと大きなダイナミクス」
が書かれているのであればsubito
「同じダイナミクス」または「もっと大きなダイナミクス」
が書かれているのであればsubito
早まって、
右の譜例のような解釈を施さないように
注意しましょう。
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