【ピアノ】声部分けされていない和音につけられたスラーの考え方

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「声部分けされていないけれども、明らかに多声として扱われるべき和音」
が出てきたときには、
スラーの扱いに注意が必要です。

 

具体例で見てみましょう。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

モーツァルト「ピアノソナタ変ロ長調 K.333 第2楽章」

譜例(PD作品、Finaleで作成、19-20小節)

カギマークで示した部分を見てください。

この19小節目に出てくるスラーを

ダンパーペダルでつなげるのはやめておくべき。

なぜかというと、

バスの同音連打Es音も

その部分だけつながってしまって不自然だからです。

 

記譜上は声部分けされていないだけで

ここはどう考えても

左手で演奏するパートのみでも2声になっているので、

それぞれの声部を独立して扱わなければいけません。

スラーが同音連打のバスにもかかっていると考えるのは

ムリがあります。

 

すべての同音連打バスを

ペダルでつなげてしまうのはどうかというと、

そうしてしまっては

左手上声部のスラーの意味が薄れてしまいますし、

そもそもメロディが非和声音も使って細かく動いているので

濁ってしまい、

現実的ではありません。

 

(再掲)

一方、20小節目の左手パートに出てくるスラーに関しては、

バスも一緒に別の音へ動いているので

バスにもかかっていると解釈することが

できなくはありません。

とうぜん、

バスにはかかっていないものとして演奏することも可能です。

 

この譜例の部分のように

「声部分けされていないけれども、明らかに多声として扱われるべき和音」

が出てきたときには、

スラーがひとつの声部にかかるのか、

それとも、他の声部にもかかるのかを

場面をよく踏まえたうえで判断してください。

 

(再掲)

こういったスラーの問題は

専門家の中でも意見が割れる代表的なもの。

ただし、譜例のカギマークで示したところのような

同音連打バスには

どう考えても一部分だけスラーがかかるとは

考えられないので

ひとつの判断基準となるでしょう。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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