【ピアノ】連続グリッサンドでは到達点の音程を聴かせよう

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本記事では、
ある程度の難易度の楽曲になるとしばしば見られる
「連続グリッサンド」
の演奏注意点について解説しています。

 

具体例を挙げます。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ラヴェル「ピアノ協奏曲 ト長調 第1楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、16-18小節)

このような連続グリッサンドは、

すべての音の粒をはっきりと聴かせることが

狙いではありません。

カタマリとして

「グリッサンドをやっていますよ」

という、

一種の「エフェクト(効果音)」のように聴かせることを

意図しているはず。

 

しかし、

すべての音を何となくで弾けばいいわけではなく、

「折り返しの音(到達点の音)の音程をきちんと聴かせる」

これは踏まえておくべき。

今回の譜例の場合、

「各小節の頭に出てくるD音の音程を聴かせる」

ということです。

 

中には、

かき回すようにとにかく目まぐるしく

グリッサンドをすべき楽曲もありますが、

基本的には

「到達点の音程を聴かせるやり方をとる」

と考えておいてOK。

その音に長くとどまるのではなく、

明確なタッチにすることで

正しいテンポの中で際立たせるようにしましょう。

 

(再掲)

なぜ音程を聴かせるべきなのかというと、

そのほうが音楽の骨格が明確になるからです。

譜例の箇所は

「D音によるオルゲルプンクト」になっていますが、

到達点の音程が聴こえてこそ

それが伝わります。

楽曲によっては

到達点の音同士を結んでいくと

和声が出来上がっていることも。

 

この楽曲では

どこからどこまでをどのように左右の手で分担すべきかが

楽譜から読み取れます。

一方、

すべてがひとつの段に書かれている楽曲もあります。

その場合でも

前後関係が許す場合は

「グリッサンドをしていないもう一方の手で着地音を拾う」

このようにすると

音程を聴かせやすくなります。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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