具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
メロディラインを見ると、
C音が4連続「同音連打」していますね。
こういった箇所を音楽的に聴かせるポイントは、
「同じ音量、かつ同じ音質の音が2つ以上並ばないようにする」
ということ。
「コン!コン!」
というドアをノックする音を聞いて私たちが不快に思うのは、
まったく同じ音量、かつ、まったく同じ音質の音が
ふたつ以上並んでいるから。
ここでは、1小節目(アウフタクトは1小節に数えていません。)の頭のC音に
いちばん重みが入るように演奏するといいでしょう。
当たり前のことのようですが、
すべて同じように平坦に弾いてしまう例は意外に多いのです。
あるカタマリをみた時に
「どこにいちばん重みが入るのかな?」
と考えるクセをつけましょう。
決して、
「楽譜には松葉もアクセントも書かれていないのに」
などと思わないでください。
譜面というのはある程度の「利便性」を求める一面もあり、
「煩雑さ」を避けるために、
フレーズなどの関係で理解できる内容は
あえて書かれないことも多いのです。
もし、楽譜に書かれていないからといって
メロディの起伏をまったく平坦に演奏したり
フレーズ終わりでもおさめないで演奏したりすると
相当殺伐とした演奏になります。
そんな演奏をするピアニストは一人もいません。
つまり、
音楽記号だけが表現なのではなく、
「音符が書かれている」
ということは
「表現も書かれている」
ということ。
こういったところを読み取っていけるようになると
譜読みの力がグンと伸びます。
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