ピアノ演奏における基本として、
「繰り返しをまったく同じに弾かないこと」
という事項があります。
繰り返しというのは、
◉ ひとまとまり全体での繰り返し(1番カッコでリピートする場合など)
これらをはじめとし
他にも長さはさまざまですが、
いずれの場合に対しても
「繰り返しをまったく同じに弾かないこと」
ということは意識しましょう。
機械ではなく人間が演奏することの良さは
「正確さ」にあらず「自然さ」にありますよね。
「ひとまとまり全体での繰り返し(1番カッコでリピートする場合など)」
について、
もう少し深く解説します。
このような繰り返しで表現を変えるために
工夫できることとすれば、
まずいちばん単純かつ効果的なのは
「強弱で差をつける」
ということ。
例えば、
「 f と書いてあっても2回目は p で演奏する(またはその逆)」
という方法は、
作曲家の意思を無視しているわけではなく
一流のピアニストでもやっていることです。
一方、
強弱ではなく
「2回目にアーティキュレーションを変えてしまう」
というのは、
余程の意図がない限りアウトです。
これは音楽自体がまったく変わってしまうからです。
繰り返しで表現を変えるテクニックを
もうひとつお伝えします。
「繰り返しの入りだけ変えて、数小節で元に戻す」
という方法。
例えば、
◉ 繰り返しの入りだけ骨太に弾いて、その後に1回目のような静かな世界に戻る
などという方法。
これでしたら実行するハードルはグンと下がりますが、
機械的な繰り返しをしているようには聴こえません。
もちろん、
楽曲によって演奏方法は変わってきますので、
適宜最適な方法を見つける必要があることは忘れずに。
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