【ピアノ】さりげなく出てくるオクターヴの響きに耳を傾ける

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またまた細かいことなんですけどもね、
音色関連で
楽曲理解にとって重要な視点を
ひとつ解説します。

 

具体例を見てみましょう。

楽曲が変わっても考え方は応用できます。

 

モーツァルト「ピアノソナタ第8番 K.310 第3楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、143-150小節)

この部分では右手と左手との関係を

よく見てみる必要があります。

丸印で示した部分のみ

左手で演奏する上声が

メロディをオクターヴユニゾンでなぞっています。

これは、モーツァルトによる確信犯的書法であり

明らかに意図的。

 

オクターヴの響きというのは一種のかたさがあり、

それがふいに出てくると

音色の色彩が変わります。

必要に応じて作曲家は

そのささいな色彩の変化を使い分けていく。

 

1音のみメロディとオクターヴになったわけではなく

2音なぞり、しかも、2小節連続なので

偶然こうなったとは考えにくい。

 

まずは、ゆるやかなテンポでもいいので

譜例の部分を弾き通してみて

オクターヴになったところの色彩の変化を感じ取ってみましょう。

そういったことを繰り返しやっていると

耳が開いてきて

他の楽曲でも

似たような響きを

“自分ひとりで” 発見できるようになります。

 

発見できたからといって

すぐにピアノが上手くなるわけではありませんが、

楽曲理解という意味では

とても重要な視点となります。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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