具体例を見てみましょう。
楽曲が変わっても考え方は応用できます。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、143-150小節)
この部分では右手と左手との関係を
よく見てみる必要があります。
丸印で示した部分のみ
左手で演奏する上声が
メロディをオクターヴユニゾンでなぞっています。
これは、モーツァルトによる確信犯的書法であり
明らかに意図的。
オクターヴの響きというのは一種のかたさがあり、
それがふいに出てくると
音色の色彩が変わります。
必要に応じて作曲家は
そのささいな色彩の変化を使い分けていく。
1音のみメロディとオクターヴになったわけではなく
2音なぞり、しかも、2小節連続なので
偶然こうなったとは考えにくい。
まずは、ゆるやかなテンポでもいいので
譜例の部分を弾き通してみて
オクターヴになったところの色彩の変化を感じ取ってみましょう。
そういったことを繰り返しやっていると
耳が開いてきて
他の楽曲でも
似たような響きを
“自分ひとりで” 発見できるようになります。
発見できたからといって
すぐにピアノが上手くなるわけではありませんが、
楽曲理解という意味では
とても重要な視点となります。
Amazon著者ページ
https://www.amazon.co.jp/~/e/B0CCSDF4GV
X(Twitter)
https://twitter.com/notekind_piano
YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCBeXKaDXKd3_oIdvlUi9Czg
無料トライアルで読み放題「Kindle Unlimited」
筆者が執筆しているピアノ関連書籍に加え、
数多くの電子書籍が読み放題になるサービスです。
コメント