【ピアノ】リズム変奏は、適切なものを選ぶことが重要

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リーベルマンによる著名な書籍では
「リズム変奏」についても解説されているのですが、
その内容を一部紹介します。 

 

以前に、

区切る!速いパッセージの具体的な練習方法 〜拍頭止め〜

という記事で解説した「拍頭止め」という

有益な練習方法があります。

 

譜例(Finaleで作成)

譜例のように、

細かいパッセージを拍単位に区切って

各拍の頭で止めていく練習方法。

 

これは単なる「リズム練習」とは異なりますが、

その一種と言ってもいいでしょう。

 

「現代ピアノ演奏テクニック」 著 : エフゲーニ・ヤコブレヴィッチ・リーベルマン  訳 : 林万里子 / 音楽之友社

という書籍の中で、

この練習方法について書かれた

以下のような解説があります。

(以下、抜粋)
この方法の目的は手の運動の「輪郭」を作りあげ、
かつ、手の「重み」の位置を見出すことである。
(抜粋終わり)

 

ちなみにこの書籍では

「拍頭止め」という言葉は使われていません。

上記の解説から読み取れると思いますが、

具体的に、拍頭止めは

以下の譜例のようなパッセージにおいて

たいへん有効な練習方法となります。

 

ショパン「革命のエチュード」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)

また、リーベルマンによる同書籍の中で

リズム変奏について

以下のような解説もされています。

(以下、抜粋)
トリル(トレモロ)の練習は、一定のリズム構造で、とりわけ3連音符によって行うとよい。
なぜなら、3連音符ではトリルを弾く場合、
別々の指にかける力点が交互に移るので、楽に弾けるからである。
(抜粋終わり)

 

実に的を得た解説だということが分かると思います。

 

こういった解説からもわかるように、

「リズム練習においては、適切なリズム変奏を選ぶことで、はじめてやる意味がある」

ということを大前提においてください。

 

慣れるまでは見極めるのが難しく感じるかもしれませんが、

どんなパッセージでも

いつも付点練習をすればいいというわけではなく、

不適切なリズム変奏を選ぶと

かえって良くないクセがついてしまう可能性すらあるということ。

リズム変奏という練習方法は

取り入れ方によっては

メリットもデメリットも大きいんです。

 

まずは、

本記事で取り上げた2種類のリズム変奏の取り入れ方について

把握しておきましょう。

 

今回紹介したリーベルマンの書籍は、

数多くの音楽家が絶賛し

筆者自身も大切にしている参考書のひとつです。

興味がある方は、一度目を通してみてください。

 

◉ 現代ピアノ演奏テクニック 著 : エフゲーニ・ヤコブレヴィッチ・リーベルマン  訳 : 林万里子 / 音楽之友社

 

 

 

 

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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