♬ フーガの譜読みのコツについて知りたい
♬ フーガの演奏注意点について知りたい
こういった希望に応えます。
記事の信頼性
筆者は、音楽大学の学部および大学院を作曲専攻で修了し、
修士号(音楽)を取得しています。
また、音楽大学および音楽専門学校での指導経験も豊富です。
J.S.バッハの作品をはじめとした
「フーガ」を演奏することは多々あるでしょう。
譜読みのポイントは
これに限ります。
フーガでは何度もテーマが登場しますので、
このような手順をふむ利点は多い。
いくつか取り上げます。
■フーガはテーマを理解することが最重要
♬ 演奏バランスの注意点を、ほかのテーマの箇所にも活かせる
という記事の中で、
J.S.バッハ 「平均律クラヴィーア曲集 第2巻 第2番 c-moll フーガ」
における「1小節+1拍のテーマ」を取り上げて
「テーマ各音の音量バランスのとり方」
について解説しました。
それを最初にやっておけば
同型の「テーマ」や「応答」が出てくるたびに
応用していくことができるのです。
「後でやっても同じ」
などと思って
いい加減に譜読みを進めず、
必ず ”譜読みのはじめ” におこなってください。
そうすることで
雑に譜読みをしたことによる変なクセがつかなくてすみますし、
読む効率も上がります。
♬ 微妙にテーマが変形されているところを整理できるので、暗譜に有効
フーガでは
テーマは毎回同じようにでてきますが、
ときどきリズムなどに少しの変形を伴うことがあります。
そういったときに、
いちばんはじめに提示された
テーマの「もっとも基本の形」をよく理解してあると
どこがどう変わったのかが一目瞭然。
このような
「似ているけど少し異なっている部分」の整理が、
のちの「暗譜」をたいへん楽にしてくれます。
譜読みが終わってからではなく、”始めから” 整理しておく。
そうすることで
やはり効率の良い譜読みができます。
かなり弾ける学習者でも
本番で暗譜がとんでしまいがちな楽曲の代表例は、
「ソナタ形式(の無限ループ)」
この2種類です。
暗譜のためにとれる対策を
しておくに越したことはありません。
♬ テーマを理解することで、テーマ以外の要素の理解も深まる
譜読みのはじめにテーマをよく理解しておくメリットは
まだ他にもあります。
フーガでは「テーマ(主題)」を基礎におき、
その特徴的なリズムや音程などを引用して
「応答」はもちろん、
「対位主題」「自由声部」「嬉遊部」などを
作っている楽曲が多い。
したがって、
テーマを理解しておくことで
譜読みの際に
テーマ以外の要素を
深く理解する手がかりにもなるのです。
特に、J.S.バッハなどの伝統的なスタイルによるフーガでは
この傾向が濃厚。
その楽曲にとって大事な要素を理解するということは、
その他の要素を理解することでもあるわけです。
というのは
少し言い過ぎと思うかもしれませんが、
それくらいテーマが重要なものであるということが
分かっていただけたと思います。
本記事の内容を意識して
フーガの譜読みに取りかかってみて下さい。
フーガについて学びを深めたい場合には
以下の記事でレビューしている書籍が参考になります。
ピアノ演奏に活かせる!参考書「楽式論(音楽之友社)」レビュー
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