残念ながら、現代では
J.S.バッハやベートーヴェンをはじめ
いわゆるクラシック音楽の巨匠と言われる作曲家の話を
直接聴くことはできません。
一方、存命の作曲家の作品を演奏することもあるかと思いますので
そういったときには
チャンスがある限り
作曲家自身によるその作品の解説を聞くと、
楽譜を読んでいても気が付かないことを知れて
とても為になります。
友人が作った作品について
その友人にひたすら喋ってもらうのでもOK。
「ラヴェルのピアノ曲」 著 : エレーヌ・ジュルダン・モランジュ、ヴラド・ペルルミュテール 訳 : 前川 幸子 / 音楽之友社
という書籍には、
ラヴェルが生きていた頃に
弟子のペルルミュテールへ伝えた内容が
たくさん書かれています。
それを読んでいると、
几帳面さがふしぶしから伝わってくる
あのラヴェルでさえも
などと、
その瞬間の自分の感覚で
自作品を柔軟に直したりしていることが
興味深いんです。
つまり、
作曲家はひとつひとつの音に責任やこだわりをもって書いているけれども、
今という瞬間の考えで解説してもらうと
楽譜に書かれていない作曲家の思考が見えてきたりする。
こういった部分が、面白い。
単純に楽曲について話してもらうのもいいのですが、
今の作曲家の考えで当時の作品について話を聞ける機会をもてると
その音楽への興味がもっと深くなるはずです。
◉ ラヴェルのピアノ曲 著 : エレーヌ・ジュルダン・モランジュ、ヴラド・ペルルミュテール 訳 : 前川 幸子 / 音楽之友社
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