「連桁(れんこう)」とは、
8分音符よりも細かい、いわゆる「旗」のついている音符が連続するときに
それらの旗をつなぐ太い横線のこと。
作曲家はときおり、
連桁を意図的に分断します。
例えば、以下の例のように。
モーツァルト「ピアノソナタ 変ホ長調 K.282 第3楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、16-19小節)
メロディ部分に注目してください。
16小節目や18小節目のように
「3音ひとカタマリ」のところでは
3音とも連桁がつながれていて、
17小節目や19小節目のように
「スタッカート+2音ひとカタマリ」のところでは
スタッカートの音とスラーの音との間の連桁が分断されていますね。
これは、
「アーティキュレーションを示した連桁の分断」
と言えます。
分断しなくても意味は同じですが、
楽譜から伝わる印象を重視したい場合や
よりアーティキュレーションの意図が分かりやすくなることを求める場合、
作曲家の意思で
このように分断することもあります。
作曲家や楽曲によっては
このような分断をおこなわないケースもありますが、
ときおり、意図的なそれは出てくるので
譜読みのときに発見できるようにしましょう。
こういったサービス的な細かい部分にも目が向くようになってこそ、
ほんとうに見落としてはいけない部分にも
注意が向くようになるものです。
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