筆者が音大生の頃、作曲のレッスンで
「この曲のこういうところをこう変えたらいいかと思い始めた」
などとグダグダと先生へ言ったところ、
「今言ったことをすべて、次に書く曲でやりなさい」
と言われました。
その曲を作りはじめた頃に色々と試行錯誤するのはいいけれど
ある程度出来上がってきてからは
「次へ行く」という視点をもって
新たな作品で挑戦するべきだということ。
以降、筆者はこのやり方を取り入れてきました。
たとえ創作の初心者であっても
これは踏まえるべきだと考えています。
そして何よりも大事なのは
学習が進んで
新しいことを覚えたり
自分の音楽性が深まったりしても
決して過去の自分の音楽を否定しないことです。
否定する傾向は結構見受けられますが、
作曲や編曲に限らず
演奏においても気をつけなければなりません。
例えばバルトークは、
最晩年になってから
作曲した「子供のために」という作品に
いくつかの和音を書き足し
楽曲の印象を変化させました。
バルトークが過去のこの音楽を否定していたかは
分かりませんし、
契約などの事情を除けば
自分の作品をどうしようが自由なわけです。
しかし、基本的には
こういうことをする必要はありません。
「やりたいと思いはじめたことは、次の曲で」
これを踏まえておくと
過去のものを否定せずに先へ進んでいくことができます。
そして、新しく世の中に置く曲でそれを実現できれば
四畳半の創作から脱却できるでしょう。
要するに、
ある程度のところまでいったら
「もうこれでOK」
って割り切ってしまうことです。
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