本記事で取り扱うのは
ほんとうに基本的なペダリングのみ。
3本のうちダンパーペダルに限って扱い、
ハーフペダルやフラッターペダルなどの
応用的なペダリングの書き方についても割愛します。
ピアノ音楽を作曲・編曲する方はもちろん
クラシック作品を譜読みするときの
ペダリングの書き込みにも
応用してみてください。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、32-36小節)
この譜例は、筆者が編曲したものです。
原則、上の譜例のように書かないで
下の譜例のように書いてください。
この違いを比べてみましょう。
両者の違いは
ペダルを上げるタイミングの指示について。
明らかに上げるタイミングが決まっているところには
下の譜例の34小節目にも書いてあるように
ペダルを上げるタイミングを書き入れてください。
しかし、その他の連続してペダルを使うところでは
ペダルを上げるタイミングを書き入れると問題が生じます。
というのも、
発音と同時に踏み込む「リズムペダル」なのか
発音した後に踏み込む「後踏みペダル(シンコペートペダル)」なのかが
区別できないから。
(再掲)
基本的に、
発音と同時にペダル記号が書かれている場合は
「同時に踏んでも後踏みにしてもよい」
という意味になり、
どちらにするかは演奏者が判断します。
楽譜の煩雑さを避けたいわけです。
しかし、連続して使用するペダルのところで
上の譜例のように書かれていると
ペダルを離す位置がすべて書かれてしまっているので
「発音と同時に踏む」
という意味しか示せないことになってしまう。
この書き方では
「後踏みにする」という読み方ができないんです。
以下のように整理しておきましょう。
◉ ペダリングが連続せず、確実に上げるところでは、そのタイミングを書く
古くから上の譜例に見られる書き方の楽譜は多く出版されていて
このWebメディアでも
一部の譜例では使っています。
ただし、本記事のような細かな視点でみると
問題が多い書き方なんです。
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