具体例を見てみましょう。
楽曲が変わっても考え方は応用できます。
モーツァルト「ピアノソナタ 変ホ長調 K.282 第3楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、96-99小節)
長らくやっていた3の指ではなく
4の指で弾くようにしたら、
一気に弾きやすくなって目から鱗が落ちた
ということなのですが、
もう少していねいに解説していきます。
ここでは、
Allegroのテンポで弾くとなると
誰が弾いてもおおむね、
メロディに関しては
譜例へ書き込んだ運指を使うことになるでしょう。
注目して欲しいのは、
丸印で示したG音です。
直前にもG音が出てきますが
それは3の指で弾いているので
同じように丸印で示したG音も3の指でとろうと思うのが普通です。
しかし、少なくとも筆者にとっては
この運指はやりにくかったんですよ。
(再掲)
筆者はそれほど手が大きいわけではないので
3の指でとると
その後がやや弾きにくい。
1と2の指のあいだを大きく開かないといけなくなりますし、
99小節頭のH音を3の指でとりにくくなるんです。
「やりにくいな、やりにくいな」と思いながら
丸印で示したG音は
ずっと3の指で弾いていたのですが、
4の指で弾いてみたとたん
一気に弾きやすくなって
目から鱗が落ちる思いでした。
とうぜん、個人の手の大きさなどによっては
3の指のほうが弾きやすい方もいるはずですが、
ここで言いたいのは、
「わずかに運指を変えるだけで、驚くように弾けるようになる可能性がある」
ということ。
だからこそ、
運指に何かしらの違和感や問題が出てきたときには
試行錯誤し、何度も検討することをやってみて欲しいと思います。
そうすると、たいてい解決しますので。
今使っている運指で闇雲にさらうことだけが
解決の道ではありません。
【ピアノ】運指の問題は、何度も検討すると解決する
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