【ピアノ】和音分割で音楽が停滞してしまう場合の最後の対処法

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楽譜上では同時に書かれている和音を
分割演奏する場合、
さまざまな問題が起きやすい。
そういった問題点を解決する方法を解説します。

 

具体例で見てみましょう。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ドビュッシー「前奏曲集 第1集 亜麻色の髪の乙女」

譜例1(PD作品、Finaleで作成、15-16小節)

16小節目の入りにおける左手には

瞬間的に弾かなくてはならない大きな跳躍が出てきますね。

素早く弾くことが必須であり、

モタモタしていると

小節の変わり目で音楽が停滞してしまいます。

しかし、急いで入れようと思ったときに

バス音をペダルで拾い切れなかったりと

なかなか弾きにくさを感じるでしょう。

理想は、練習して何とかすることですが、

それでもうまくいかない場合の最後の対処法があります。

 

「左手で演奏する小音符は、補足ラインで示した位置でメロディと合わせてしまう」

という方法。

つまり、

「小音符のみ、16分音符1個ぶん、前へ出す」ということ。

 

荒技的に思うかもしれませんが、

ピアニストでもやっている方は意外と多くいますし

流れの中で弾くとそれほど違和感がないので不思議です。

 

ただし、注意点があります。

小音符のバスを、16分音符1個ぶん、前へ出して弾く

ということは

そこからダンパーペダルを踏むということであり、

メロディのAs音もペダルで拾ってしまうということ。

拾ったメロディ音の響きが

次の小節の和音の中に含まれると大きく濁ってしまう場合は

この方法は使えないことになります。

譜例のところでは

第6音になるので問題ありませんね。

 

同曲からもう一例見てみましょう。

 

譜例2(PD作品、Finaleで作成、28-29小節)

ここでは左手の和音を一度につかめないため

分割することになりますね。

分割してはじめに鳴らすべき低音の5度を

補足ラインで示した位置で合わせる方法もあります。

注意点などは、先程の例と同様です。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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