【ピアノ】ひとつのラインを両手で分担する際の注意点

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「J.S.バッハ:インヴェンション」をはじめ、
初中級用の教材から出てくる
ひとつのラインを両手で分担するテクニック。
その演奏注意点と、荒技的攻略法をお伝えします。

 

具体例を挙げます。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

 J.S.バッハ「インヴェンション第13番 BWV784」

譜例(PD作品、Finaleで作成、14-15小節)

この楽曲は4/4拍子です。

14小節4拍目で右手から左手に受け渡しがおこなわれますね。

楽譜上で分割が示され、どこまでを右手で弾くべきかが明示されています。

「音楽上、一応メロディは(丸印をつけた)A音で終わっていますよ」

という意味なのでしょう。

しかし、

実際の演奏ではA音で終わったようには聴かせず

一本の線のように左手にバトンタッチしていく方が

ギクシャクしないので音楽的です。

 

タイトルを回収します。

「ひとつのラインを両手で分担する際の注意点」

とは、当然のことですが、

「もう一方の手に受け渡した時にデコボコしないようにする」

ということ。

 

(再掲)

では、どのようにすれば滑らかに演奏できるのでしょうか。

まず、正統的なやり方としては

「ゆっくり練習(拡大)」するときに

「とび出がちな ”親指” で演奏する音に特に気をつけながらさらう」

ということ。

「音量」だけでなく「音色」も揃える意識を持つとスムーズにいきます。

同時に、

「受け渡しの最後の音(譜例では丸印の音)が長く伸びてしまわないように注意すること」

これも大切です。

他の音符と同じ長さになるようにサラッと受け渡しましょう。

 

次に、荒技的テクニックですが、

「前後関係が許すのであれば、小節いっぱい一つの手で弾いてしまう」

というのもアリです。

小節頭で手を変えた方が、聴衆にギクシャク感は伝わりにくいのです。

今回の譜例の箇所では可能です。

直後に右手の忙しく大きな跳躍が出てくるので

その跳躍の難しさをとるか、

それとも受け渡しの難しさをとるか。

 

譜例の箇所は

楽譜上で一応の分割が示されている例でした。

しかし、

実際には楽譜上では示されておらず、

分担するかどうかを演奏者が判断しなければいけないケースもあります。

いざ分担しようと思っても

「どこで分担するか」

を決定する必要があります。

 

判断基準としては、

「”音楽的な切れ目” で受け渡せるのであれば、それに越したことはない」

これを踏まえておきましょう。

音楽的な切れ目でつなぎさえすれば

正直、多少のデコボコは聴き逃されるからです。

どうしても途中で受け渡さざるをえない場合は

「特に受け渡しの最後の音では、できる限り親指の使用を控えること」

これを意識して運指を決定しましょう。

理由は前述のとおりです。

 

これもムリな場合は、

とにかく練習するしかありません。

 


 

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