本記事では、
今までも解説してきた内容を
別の角度から再度ご覧に入れます。
アルペッジョがでてきたら必ず、
その文脈における意味を考えることが大切です。
少なくとも優れた作曲家であれば
何となくでアルペッジョを書く人はいません。
楽曲理解のヒントは、
「あくまで ”練習として” アルペッジョを取り除いて音を出してみる」
という実験にあります。
具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ショパン「エチュード集(練習曲集)Op.10-11」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
この楽曲の場合は
上下段両方にアルペッジョが書かれていますので
ピアノが弾ける家族や友人に片方の段を弾いてもらい
あなたがもう一方の段を弾いてみましょう。
アルペッジョをすべて取り除いた状態で。
そして、アルペッジョがない場合との響き違いを感じてください。
どんなにていねいに音を出しても
どんなに心を込めて弾いても
アルペッジョで弾いたときのような優雅さは出せません。
これがポイント。
一般的に、
手が届かないような音程に書かれている
と思いがちなアルペッジョですが
そんなことは、はっきり言ってどうでもいいのです。
書かれていなくても届かなければ
分けて弾くかアルペッジョにせざるを得ないですから。
「手が届かないから」ではなく
「表現」としてアルペッジョが書かれている可能性を
疑ってみてください。
繰り返しますが、
アルペッジョがでてきたら必ず、
その文脈における意味を考えることが大切です。
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