具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
譜例(PD作品、Finaleで作成、2-3小節)
①②③④⑤と5つの番号を書き入れましたが、
Ges音が5回続きますね。
この5つのGes音のうち、どのGes音に一番重みが入ると思いますか?
正解は、④です。
普通に考えると、⑤とも捉えがちです。
しかし、ドビュッシーは
「④から⑤にかけてデクレッシェンドを書いている」
ということと、
「④にはテヌートを書いている」
ということから判断すると、
④に一番重みが入ると解釈できます。
①②はフレーズの中で経過的に通り過ぎる短い音なので
それほど重みは入りません。
③はフレーズの最後の音なので、大きくならずにおさめるのが普通です。
ここでお伝えしたいのは、
「亜麻色の髪の乙女」についてのアドヴァイスというよりは
「同音が連続するときは同じニュアンスで並べないこと」
という基本についてです。
別の言い方をすると、
「同じ音量、かつ同じ音質の音が2つ以上並ばないようにする」
ということ。
「コン!コン!」
というドアをノックする音を聞いて私たちが不快に思うのは、
全く同じ音量、かつ全く同じ音質の音が2つ以上並んでいるからです。
同音連打はもちろん、譜例のような「同音の連続」においては
常に以上の注意点を意識しましょう。
特にそれらの連続が「メロディ」に出てくる場合は
ニュアンスがとても耳につきやすいので注意が必要です。
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