【ピアノ】主役を立てるための脇役の在り方

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「主役を立てるための脇役の在り方」
について学びましょう。
ただ単に
「メロディを大きく、伴奏は小さく」
などといった単純なものではありません。
詳しくは、本記事をご覧ください。

 

「伴奏でメロディを隠蔽してしまわないようにする」

これは、基本的なこととして身についていると思います。

一方、意外とやってしまいがちなのが

「すでに伸びているメロディを、内声で邪魔してしまうこと」

これなんです。

 

具体例を挙げます。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

ショパン「ピアノソナタ第3番 ロ短調 作品58 第1楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)

 

1小節1-2拍目の「2分音符によるメロディ」に注目してください。

2拍分のびる音ですが

2拍目では内声が出てきます。

この内声(丸印をつけた音)は、

2分音符のメロディが ”鳴ったとき” の音量よりも

小さく発音されなければ不自然です。

ピアノは減衰楽器ですので

2小節目にはメロディFis音は減衰してきています。

しかし、

「発音されたときの音量で伸び続けていたら」

と想定して、

それよりも「小さな音量」「柔らかい音色」で内声を出す。

そうすることで、音楽的な聴こえ方になります。

 

(再掲)

また、

そのバランスを作るためには

2分音符を出したら安心しないで

その響きをずっと聴き続けている必要があります。

 

f と書かれているのは、

「あくまでも f 領域である」

というだけであって、

その領域の中での細かなバランス調整は必要なのだと

改めて理解しましょう。

 

ポイントは、

「主役の音を大きく出す」ではなく、

「主役の音を常に意識する」

ということ。

◉ 伸びているメロディ音を聴き続ける
◉「減衰していなかったとしたら」と想像してバランスを考える

こうすることで、

内声や伴奏の「脇役としての在り方」が決まってきます。

「脇役は、ただ単に目立たなければいいというわけでない」

このことを理解してください。

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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