具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ハイドン「ソナタ 第60番 Hob.XVI:50 op.79 第3楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、17-24小節)
17-19小節では同じ音型が繰り返され、
20小節目からは
それが「縮節」になっています。
縮節とは、
「提示された素材が、音価や拍の長さを縮めながら連結されていくこと」
このような意味であり、
19小節目までの内容が
さらに執拗に繰り返されていきます。
こういった反復では
テンポがだんだんと速くなってしまいがち。
17-19小節の反復ですら
テンポキープの意識をもつべきですが、
20小節目からは
さらに注意が必要で
加速して坂を転がり落ちていくようなテンポになってしまう演奏は
よく見受けられます。
このようなところでこそ
はじめのうちはメトロノームを取り入れるといいでしょう。
そして、
テンポをキープできる感覚を身につけてから外せば
その後は体内のカウントでテンポキープできるようになります。
テンポキープにおける大きなポイントは
「自分は、どういった音型のときに走ってしまいがちなのか」
という傾向を知っておくことです。
そのうちのひとつとして、
「執拗な反復」というのは
多くの方にとってテンポキープがおろそかになる典型的な箇所。
あらゆる楽曲において注意してみてください。
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