筆者が長らくさまざまな作品を譜読みしてきて
気が付いたことがあります。
とうぜんと言えばとうぜんですが、
「運指を細かく書くことが、譜読みをはかどらせる」
ということ。
例えば、
片手であればすんなり弾けるのに
両手で合わせた途端に
いきなりすごく弾きにくくなるところって
ありますよね。
そういったところでは
「運指を覚えきれていない」
というのが足を引っ張っている可能性もあります。
何とかする方法はシンプルで、
「書かなくても明らかにその運指を使うに決まっている」
というところでも、書いてしまうんです。
そうすると
運指に思考がもっていかれる割合が少なくなるので、
別のことに頭を使えるせいか
おおむね弾けるようにまでもっていくまでの時間が
短くなります。
おおむね弾けるようにもっていくまでの段階では
いきなり違う版の楽譜を使うと弾けなくなりますよね。
この段階ではまだ
楽譜の視覚情報に頼っている部分も大きいから。
そして、弾き込んでいるうちに覚えてしまって
楽譜の種類は関係なくなるので
見落としがちなのですが、
実は、譜読み初期の視覚へ頼っている割合は、かなり多い。
視覚情報としての運指番号を補足してあげることは
とても有効なんです。
クルト・シューベルトも、
「ピアノ奏法の研究 音楽作品の芸術的理解にもとづく」
著 : クルト・シューベルト 訳 : 佐藤峰雄 / 音楽之友社
という書籍の中で
「演奏運動の原理」
この話題のさなか
以下のように述べています。
指の正しい順序(運指法)を厳密に非常に早く暗記することは、
多くの〈困難な〉場所を克服する最も良い秘訣である。
(抜粋終わり)
◉ ピアノ奏法の研究 音楽作品の芸術的理解にもとづく
著 : クルト・シューベルト 訳 : 佐藤峰雄 / 音楽之友社
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