【ピアノ】なぜ、我々は音色にうとくなりがちなのか

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我々が日頃使っている楽譜には
音色の情報が少ないので、
通常の書き込みや記譜から
求められている音楽を読み取って
音色を考えていかなければいけません。

 

我々は、

◉ どんなピッチの音を弾くか
◉ どんなリズムで弾くか

こういったことは

譜読みでしっかりと読み取ろうとするのですが、

「どんな音色で弾くか」ということに関しては、

非常にうとくなりがち。

どうしてなのでしょうか。

 

答えはシンプルで、

当たり前のことですが

我々が日頃使っている楽譜には

音色の情報が少ないから。

そもそも楽譜というのは、

音色を指示するのに

あまり適していないツールとも言えます。

 

だからこそ、

「どういう音色で弾くのが適切か」

という観点を常にもって譜読みをしないと

ピッチとリズムを読んで

譜読みが終わったつもりになってしまいます。

 

では、

楽譜のどういったところから

「どういう音色で弾くのが適切か」

を判断していけばいいのでしょうか。

 

近現代以降の作品では

作曲家が言葉を用いてまで

音色を指示していることがあります。

しかし、

そうでない作品の場合は

◉ 速度標語
◉ 発想標語
◉ 強弱記号
◉ 各種ペダリング指示
◉ 使われている音型

これらのような

通常の書き込みや記譜から

求められている音楽を読み取り、

それを参考に

音色を判断していくことになります。

 

ピアニストの演奏を聴くときも

アゴーギクなどを参考にするだけでなく、

「特定の部分で、どんな音色を使っているか」

という視点をもって聴くようにすると

良い学習ができるでしょう。

 

いずれにしても、

「どんな音色で弾くか」ということに関して

我々は非常にうとくなりがちだということを認める。

これが音色に気が向くようになるための第一歩です。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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