具体例を見てみましょう。
楽曲が変わっても考え方は応用できます。
J.S.バッハ「平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第10番 BWV 855 ホ短調 より プレリュード」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、 35-36小節)
35小節3-4拍目を見てください。
ここでは
楽譜上、2分音符でA音がのびています。
しかし、矢印で示した2箇所でもA音がでてきますね。
ダンパーペダルを使うと濁ってしまうので、
その解決法はムリ。
ソステヌートペダルは、
細かく動いていて仕込むタイミングがないのでムリ。
では、どうすればいいのでしょうか。
難しく考えなければすぐに答えは出てきます。
対処法はシンプルで
丸印で示したほうのA音を弾いたら
そのまま、その打鍵状態を小節いっぱいキープしてください。
つまり、
「再打鍵したものを、2分音符が伸びているものとして扱い直す」
ということ。
(再掲)
もうひとつの16分音符A音もキープしたいところですが、
テンポが Presto(J.S.バッハ自身によるテンポ指示)ですし、
次にまたすぐA音が出てくるので
ギクシャクしないためにも
丸印をつけたほうだけでいいでしょう。
再打鍵したものをキープすることをしなければ
作曲家が書き残した2分音符が伸びている効果を
無視してしまうことになります。
このような場面がでてきたら
楽曲の前後関係を踏まえたうえで、
できる限りキープを検討するようにしてください。
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