以前に、
【ピアノ】本番1週間前に多少ガタガタでも何とか間に合わせる方法
という記事を書きましたが、
本記事で取り上げるのは、
「本番3日前に何とかなっていない」
など、もっとやばい場合です。
こういった場合の対処法のひとつは
まずはやはり、テンポを落とすことですね。
自分で速く弾いていることすら分かっていないのであれば
テンポを落ち着かせる前に
いったん、気持ちを落ち着かせてください。
トラックが120キロで走って
半分くらい荷物を落としている状態は
避けなければいけません。
70キロで走って、
見事に荷物を落っことさずに届ける。
しかも、へこんだりしていない綺麗な状態で。
この「荷物を届ける」というのが
音を拾うこと。
「へこんだりしていない綺麗な状態で」というのが
雑にならず表現が伴っていること。
とりあえず、これで披露する。
別の本番の機会に70キロ以上を目指せばいいんです。
加えて、
荒技的に感じるかもしれませんが、
バロック作品に取り組んでいて
装飾音がうまく弾けないのが足を引っ張っているのであれば、
その装飾音、今回は取っ払っちゃってください。
詳しい解説は専門書にゆずりますが、
バロックの装飾音は
一部の例外を除き、
書かれていないところにつけるのも
書いてあるものを省略してしまうのも
どちらも自由とされていました。
その点は、今の時代よりも演奏家の裁量に任されていたわけです。
このことについては、
バロック音楽の専門書のほか、
以下のピアノ専門書籍などで解説されています。
◉ ピアノが上手になる人、ならない人(著 : 小林 仁 / 春秋社)
その他、
暗譜がやばいのであれば
一部の巨匠ですらやっているように、本番でも楽譜を見て弾く。
それがムリなのであれば
今すぐにこの記事を閉じて
暗譜をすることに全力をあげる。
大きくは、上記の3点ですね。
とにかく、残り3日のできる限りの時間を投下して
一点集中で取り組んでください。
今回やばい思いをしたのであれば
「選曲」「練習計画の立て方」「練習方法」などの
どこに問題があったのかを突き止めて反省しましょう。
言い方は良くありませんが、
問題を引き起こす原因は
たいていの場合、自信過剰にあります。
新年の抱負などを思い出してみるとわかるように、
我々は自分が思っている以上に自信過剰です。
余程スムーズに学習が進む場合でない限り、
たいてい、計画崩れになってしまう。
こういったことも
ひとつひとつの本番から分かってくる学びのひとつですね。
昔の筆者がそうだったので。
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