意外にも多く耳にするのは
「移調が上手くできない」という悩みです。
ピアノを演奏する方にとって移調が必要になるのは
例えば、以下のようなケース。
◉ 移調楽器が入ったピアノ合奏曲を作曲または編曲した
◉ 学習で楽典の課題を解いている
Finaleなどの浄書ソフトで楽譜を書いていれば
移調は一瞬ですが、
手書きの場合は注意深く移さなければいけません。
間違えないで移調楽譜を書くたったひとつのコツがあります。
とにかく、心を機械にしてください。
淡々と目の前の移調のみをこなし
書くときに、歌ったり感情を入れたりしないでください。
移調で大事なのは、
音楽を感じることではなく
間違えないで調を移すことです。
長2度上に移調する場合、
Fis音はGis音になりますよね。
では、Gis音と異名同音(エンハーモニック)のAs音で書いてもいいのかというと
そうではなく
原則、Gis音で書く必要があります。
どうしてだと思いますか。
「2度上げる」ということであれば
2度上げないといけないからです。
FisからAsでは3度上がってしまっています。
上がった半音の数は同じですが
それぞれの移調の意味がまったく異なるのは
言うまでもありません。
こういうことを
心を機械にしていないとやってしまう。
とにかく、淡々と調を移してください。
移調は極論、
楽典の基礎の基礎さえ分かっていれば
楽器がまったく弾けない方にもできる作業です。
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