【ピアノ】テンポで最適の運指が変わるとはどういうことか

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「テンポによって最適の運指が変わる」
これは運指を決定するときに
考慮しておく必要があります。

 

ゆっくりのテンポで譜読みをしているときには

最適だと思っていた運指が

テンポを上げた途端にやりにくく感じることがある。

例えば、次のような例。

 

ベートーヴェン「ピアノソナタ第21番 ハ長調 op.53 ワルトシュタイン 第3楽章」

譜例(PD作品、Finaleで作成、80-81小節

 

80小節目の右手のパッセージに運指を書き込みました。

345と235のどちらでも弾けるのですが、

この箇所は

最終的には相当速く弾くことになるので

弱い指が2本も含まれる345よりも

235で弾いたほうが

本番で音が抜けたりする可能性は下がります。

 

しかし、問題になるのは

ゆっくりのテンポで弾いているときには

となりあった指を使う345のほうが

むしろ弾きやすく感じてしまう可能性があるということ。

 

何度も何度も同じ運指でさらったあと、

テンポが上がると

ようやく弾きにくい運指だと気付くことになる。

これは、あまりいい手順とは言えません。

 

相当な速さで弾くことになるところは

テンポ上げて弾いて運指を探ってみることも

最初の段階から取り入れてください。

まだ上手く弾けなくても問題なく、

その運指でいけるかどうかの見当をつけることが大切。

 

以前から何度も書いている

一拍ずつ速く弾く練習

譜読みの段階から実践することを前提としているので、

この方法を取り入れることで

速く弾く場合に最適な運指を確かめることができます。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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