速いパッセージをビャッと弾くためには
「指を高く上げすぎない」
などのテクニック面や
その他練習方法でのポイントが
いくつかあります。
一方、それ以外に
音楽の捉え方にも大事なポイントがあります。
「速いパッセージの音をカタマリとしてとらえる」
ということ。
具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ショパン「ワルツ 第2番 変イ短調 Op. 34-1(華麗なる円舞曲)」
譜例(PD作品、Finaleで作成、66-69小節)
この譜例では
駆け上がる13連符が出てきます。
こういったところでは
13連符をひとカタマリのワングループだと思って弾いてください。
1音1音頑張って弾こうと思うよりも
ずっと弾きやすく感じるはずです。
それに、
出てくる音も
ワンフレーズとして聴こえるようになります。
ちなみに、
13連符は小音符ではなく大きな音符で記譜することもできますが、
なぜ、わざわざ小音符で書かれているのでしょうか。
真実のところはショパンにきいてみないとわかりませんが、
「小音符にすることで、到達点のF音へ向かっていく感じを出せるから」
という意図は大きいでしょう。
(再掲)
そう考えて譜例を見ると、
「小音符よりも、到達点のF音のほうが重要な役割を持っている音」
だと改めて思えてきませんか。
音楽的な意味でも、
13連符は1音1音ではなくカタマリとして聴かせたいんです。
他のあらゆるフレーズにも言えることですが、
自分がそのフレーズを内的にどう感じて演奏するかが
弾きやすさや出音に影響大であることを
踏まえておきましょう。
感じることで
手指腕を含めた身体が
無意識にそういった音づくりへ関わるようになります。
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