記事の信頼性
筆者は、音楽大学の学部および大学院を作曲専攻で修了し、
修士号(音楽)を取得しています。
また、音楽大学および音楽専門学校での指導経験も豊富です。
■音符の前につけられている弧の意味
♬ タイと考えてよいケース
具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ドビュッシー「夜想曲」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
2小節3拍目のDes音のオクターヴでは、
音符の前に弧がつけられています。
“直前の音符の後ろから出ている弧” は
1拍目の2分音符についていますね。
音源を聴けば分かると思いますが、
これは「タイ」と解釈してOKです。
無理矢理タイをつなぐこともできたわけですが、
それでは見にくくなってしまいますので
このような記譜法がとられたのです。
ちなみに、
近現代以降の作曲家によっては
「楽譜の見た目の重視」
を理由として
この記譜法を使うケースもあります。
「つなぐよりもカッコいい」
という言い方は少し安く響きますが、
そのような意図で使うこともあると
とある著名な邦人作曲家も断言しています。
(再掲)
この楽曲では
「muettes(無音)」
と言葉でも書かれていますが、
書かれていない楽曲であっても
基本的には「タイ」であると解釈して下さい。
タイというのは
「直前の “同じ音程” の音符」があってこそです。
したがって、
◉”直前の音符の後ろから出ている弧” 自体がない
などということであれば
「タイではない」
ということになります。
ただ、
そういったケースでは
このような記譜法はほとんど使われません。
例外的に使われるケースは
次の項目のような場合です。
♬ 現代音楽では別の意味でも
特に現代音楽の分野では
「その音に丁寧に入ってほしい」
という意味で
音符の前に弧がつけられることも。
これが、前述の「例外」にあたります。
以前に、
という記事で解説していますので
あわせて参考にして下さい。
「Kindle Unlimited」をご存知ですか?
私が執筆している数百冊のピアノ関連書籍に加え、
200万冊以上のあらゆる電子書籍が読み放題になるサービスです。
「初回30日間無料トライアル」を使って、
ピアノをもっと深く学んでみませんか?
もし合わなければ、いつでもすぐに解約可能です。
Amazon著者ページ
https://www.amazon.co.jp/-/e/B08MVMPNMT?ref_=pe_1206512_179741122
Amazonでご購入いただけますが、
「Kindle Unlimited」に登録している方は
kindle電子書籍が「読み放題」になるのでオススメです。
「無料トライアル」の詳細は以下よりご覧ください。
Twitter
(ピアノの効率的な練習法や、楽曲解釈などお役立ち情報を発信中。)
https://twitter.com/notekind_piano
Youtube
https://www.youtube.com/channel/UCBeXKaDXKd3_oIdvlUi9Czg
コメント