【ピアノ】フェルマータの仕方でも構成を示す

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フェルマータが何度か出てくるときには、
そのやり方に差をつけることで
構成を示すこともできます。

 

「シャンドール ピアノ教本  身体・音・表現」 著 : ジョルジ・シャンドール  監訳 : 岡田 暁生  他 訳5名 / 春秋社

という書籍に

以下のような文章があります。

 

ベートーヴェン「ピアノソナタ第21番 ハ長調 op.53 ワルトシュタイン 第1楽章」

譜例(PD作品、Sibeliusで作成、288-295小節)

(以下、抜粋)
この三つのフェルマータは異なる役割を持っており、最後のものが最も長くなるのは明らかである。
(抜粋終わり)

 

具体的な理由は書かれていませんが、

同書の別の項目にヒントがあります。

(以下、抜粋)
フレーズの中ほどにあるリタルダンドは、
フレーズ終わりにあるリタルダンドよりも控えめにするべきなのだ。
(抜粋終わり)

 

(再掲)

このリタルダンドの考え方と共通した部分があります。

つまり、

フェルマータごとに

ひとつひとつひとつと構成を考えるのではなく

譜例の a tempo までの全体を大きくひとつのカタマリと捉える。

途中にあるフェルマータは

あくまで大きく見た場合のフレーズ中の出来事です。

 

譜例のようにフェルマータが何度か出てくる場合、

いちばん長いそれをどこにもってくるのかなど

そのやり方に差をつけることは

「構成を示すこと」とも言えますね。

 

◉ シャンドール ピアノ教本  身体・音・表現   著 : ジョルジ・シャンドール  監訳 : 岡田 暁生  他 訳5名 / 春秋社

 

 

 

 

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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