今取り組んでいる作品に対して
さまざまなイメージや感覚をもっていることでしょう。
それらは、どうやって感じ取ったのでしょうか。
◉ ピアニストによる演奏を頼りに
◉ 譜読みで見つけたことを頼りに
などが考えられます。
これらに加えて、
作曲家から求められている表現をズバリ見抜くコツがあるので
実践してみてほしいと思います。
やり方は簡単。
音符と休符以外の作曲者による書き込みを
すべて消してみてください。
(タイは残して良く、発想記号などのことを言っています。)
例えば、次の譜例1のように。
ベートーヴェン「ピアノソナタ第8番 悲愴 ハ短調 op.13 第1楽章」
譜例1(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
譜例1をよく見て脳裏に焼き付けてください。
これを適当にやらず、よく見つめることが重要。
それができたら、
同曲の作曲者による書き込みを戻した譜例2に
目をやってみましょう。
譜例2(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
どうでしょうか。
「Grave」と「 fp 」という
たったふたつの書き込みが戻っただけで、
求められている深く重々しい曲想が
一気に明確に感じられたはず。
上記の譜例では
速度標語と強弱記号のみを隠しましたが、
スラーなどのアーティキュレーションまで隠してもいいでしょう。
要するに、
書かれていることって
こうやって比較してみないと重要性がわかりにくいんです。
比較すると
音符や休符の見え方にさえ
変化が加わって見えてくる。
作曲家から求められていることがいまいちつかめないときには
こういった
「一回書き込みを隠して目によく焼き付け、その後に原曲を見る」
という比較を取り入れてみてください。
楽譜の見え方が変わります。
Amazon著者ページ
https://www.amazon.co.jp/~/e/B0CCSDF4GV
Twitter
https://twitter.com/notekind_piano
YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCBeXKaDXKd3_oIdvlUi9Czg
筆者が執筆しているピアノ関連書籍に加え、
数多くの電子書籍が読み放題になるサービスです。
コメント