具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ドビュッシー「子供の領分 1.グラドゥス・アド・パルナッスム博士」
譜例(PD作品、Finaleで作成、37-39小節)
38-39小節では
手を交差し左手でメロディを演奏します。
ここでの注意点としては、
「39小節目の2分休符で音楽が分断されてしまわないように注意する」
ということ。
矢印で示したように
38小節4拍目の4分音符は
2分休符を挟んだ上で
その次の2分音符へと繋がっている音です。
これらの関連性がまったく無くなってしまうと
音楽的に何をやっているのかわからなくなります。
ポイントは、
「音色を似せる」
ということ。
隣の音同士で音量差があったとしても
音色を揃えることで
関連性を持たせることができます。
「2分休符のときに、休んだ素振りを見せない」
これも重要。
2分休符へ入ったときに
ほんの少しでも休んだ素振りを見せてしまうと
視覚的に音楽が切れてしまいます。
聴衆は視覚的にも音楽を聴くので
2分休符の時にも
緊張感を保っている様子を持っているべきです。
そのためには
「手をあまり大きく動かさない」
これがポイント。
この楽曲のほかにも
「休符を挟んだひと繋がりのフレーズ」
というのは
あらゆる作品で見られます。
もうひとつ例を挙げておきましょう。
ショパン「ノクターン第13番 op.48-1」
譜例(PD作品、Finaleで作成、曲頭)
演奏に関する基本的な注意点は同様です。
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