「accel.(だんだん速く)」と言っても
その表現には幅があります。
今回話題にしたいのは、
多くの小節をかけて少しづつテンポを上げていくaccel.について。
例えば、
シューマン「謝肉祭 20.ペリシテ人と戦うダヴィッド同盟の行進」では、
28小節目から
「多くの小節をかけて少しづつテンポを上げていくaccel.」
が出てきます。
こういったところは
すぐにテンポが上がってしまい、
下図の右側のようになってしまいがち。
(図)
「少しづつ坂道をのぼっていくようなイメージ」
をもってaccel.していくと
こういったところでは上手くいきます。
坂道をのぼっていくときって、
加速しながらも
坂道なので「自然に」「自然な」ブレーキがかかっていますが、
こんな感覚に近いのではと感じます。
stringendo と異なり
accelerando の場合は
「自分でコントロールしながらテンポを上げていく」
というニュアンスが強いからです。
坂道のぼりの加速は accelerando
逆に、
坂道くだりでついてしまう加速は stringendo
と捉えてみると
イメージがつきやすいはず。
シューマン「謝肉祭 20.ペリシテ人と戦うダヴィッド同盟の行進」
の中でも
accelerando と stringendo は使い分けられています。
いずれにしても、
少しづつテンポを上げていくaccel.では
◉どこまで加速するのか
◉どの辺りでどれくらい加速が加わっているのか
ということをしっかりと把握したうえで
演奏していきましょう。
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