組曲や変奏曲などの
小さな楽曲が集まって成り立っている作品に取り組むときには、
各セクションとテンポを一枚の用紙へ書き出して
一覧化してください。
第2曲 Andante
第3曲 Allegretto
…
などといったように。
一覧化することで「ひと目で見渡せるようにする」というのがポイント。
各セクションのテンポ配分を
バランスを考えながら決めていくのに有効です。
これをせずに何となく弾いていると、
その単体のみを聴くといい感じなのに
組曲全体、変奏曲全体で聴くと
それぞれのテンポの配分が
バランスを欠きがちになってしまう。
例えば、
「AdagioのセクションとAndanteのそれが、同じくらいのテンポになってしまっていた」
などといったことが起きてしまっても
気が付かなかったりします。
一方、
ひと目でテンポの全体像をながめられるようにしておくと
全体の視点が加わって
あらゆる部分に注意が向くようになるんです。
また、演奏面で受けられる恩恵のみでなく、
テンポの一覧化を多くの作品でやっていると
「モーツァルトの変奏曲では、最終変奏の前にいつもゆっくりの変奏がくるな」
などと、
演奏面以外でのあらゆる発見をすることもできるでしょう。
「ひと目でながめられるようにまとめる」
これは、本記事の内容をはじめ、
楽曲分析などでも使える有効な考え方。
使えそうな場面を見つけ次第、
積極的に取り入れてみてください。
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