楽曲分析では
「どこの調に転調したか」
ということも分析することがあります。
まず、転調には大きく2つに分かれます。
◉ 調号が変わるほどではない一時的な転調
後者は、広義では「転調」ではありますが
「部分転調(調性の拡大)」というほうが正確。
「調号が変わるほどではない一時的な転調」は
やや音楽理論の知識が必要になる分析なので
今回は割愛します。
「調号が変わる転調」は
調号さえ見れば
どこの調へ転調したのかは判別できますね。
(例 : #が2つ付いているのであれば、D-durもしくはh-moll)
一方、問題となるのはその先。
楽曲分析をするときは、
「○○mollに転調した」 などと
事実だけを知るだけで終わりがち。
しかし、
それによって「音色」や「濃淡」や「レジスター(音域)」が
どう変わったかを知ることで
はじめて演奏に活かせます。
例えば、F-durからDes-durに転調したとしましょう。
結果、全体の響きは明らかに柔らかくなります。
それを感じ取って、
などと思うかもしれません。
また、
転調の結果「レジスター(音域)」が全体的に低くなったとします。
その場合、
「落ち着いた雰囲気を出したいところだな」
などと、演奏方法や解釈に結びついてくる可能性が出てきます。
繰り返しますが、
「○○durへ転調した」「○○mollへ転調した」
という事実を知って満足するだけでは
演奏には活かせません。
「それによって変化された要素」を調べる必要が出てくるのです。
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