【ピアノ】巨匠のレパートリーを研究しよう

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巨匠のレパートリーを研究してみることで、
自身のレパートリーが客観的に捉えられるようになり
取り組むべき作品も見えてきます。

 

例えば、

シフは以下のような楽曲によるアルバムを発表しています。

◉ シューマン「暁の歌 Op.133」
◉ シューマン「4つの夜曲 Op.23」
◉ シューマン「クライスレリアーナ Op.16」
◉ シューマン「主題と変奏 変ホ長調」

 

オールシューマンプログラムですが、

ここで考えてみるべきなのは

「プログラムのつくり方」に加え、

「なぜこれらの作品をレパートリーにしているのか」

という部分です。

 

中には、

アルバムを出すにあたって

要請で選曲している楽曲もあるかもしれませんが、

基本的に、巨匠のようなエスタブリッシュされた人物が

自分のこだわりがないものをレパートリーに持つとは

考えられません。

 

上記のプログラムで言うと、

「クライスレリアーナ Op.16」はよく知られていますが

他の3曲は結構マイナーな作品です。

もっと知られていて、なおかつ、内容のある作品は

他にもたくさんある中で

なぜシフはこれらの作品をレパートリーにしたのでしょうか。

 

シフしか知らない唯一の答えを見つける必要はなく、

あれこれと考えてみることで

自分の取り組みへ間接的に影響を与えることが

目的になるといいでしょう。

 

他の例を挙げます。

リヒテルは

J.S.バッハ原曲の編曲作品(リスト編曲のものなど)には

ほとんど取り組みませんでした。

とうぜん、

J.S.バッハのオリジナル作品はレパートリーに多く

録音も残しています。

J.S.バッハ以外の作曲家が原曲の編曲ものには

多く取り組んでいます。

どうしてなのでしょうか。

リヒテルがJ.S.バッハについてどう考えていたのか。

編曲すること、編曲された作品を演奏することについて

どう考えていたのか。

 

ツィメルマンは

バッハ=ブゾーニ「シャコンヌ」

はレパートリーにしていませんが

バッハ=ブラームス「シャコンヌ(左手のための)」

は弾いています。

 

前提として、

まったく同じことに取り組む演奏家、作曲家、編曲家は

世の中にふたり要りません。

しかし、巨匠の仕事から歴史を見ることで

そこにある一定の結果は出ているわけなので、

それを知ったうえで

今の時代に自分はどんなことをしようかと考える姿勢が

必要と言えるでしょう。

 

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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