【ピアノ】中上級者向け : 20分程度で弾けるコンサートプログラム案 3選

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♬ ジョイントミニリサイタルに挑戦したい

♬ 参加型演奏会などで長めのプログラムに挑戦したい

♬ コンサートプログラムのつくりかたを学びたい

 

こういった方へ向けた記事です。

 

 

日頃、発表会などに出る場合は

1曲弾くだけの場合が多いと思います。

一方、中上級レベルになってきたら

仲間と3-4人での

ジョイントによるミニリサイタルデビューしてもいいでしょうし、

参加型の演奏会を活用すれば

20分程度まとめて演奏することも可能。

長めのプログラムを弾くチャンスはいくらでもあります。

その経験は

上級へ向かうにあたって

間違いなく大きな力となるもの。

 

そこで本記事では、

20分程度でコンサートプログラムをつくるのであれば

どのようなプログラミングができるのかについて

3パターンの案を示していきます。

難しい作品は省き、

およそ中上級レベルで演奏可能な難易度の作品から選びましたので

ご自身のレパートリーづくりの参考にしてください。

 

「繰り返し」を弾くかどうかで

演奏時間に差が出てきますので、

その辺りは

あなたが参加を希望するイヴェントに合わせて

調節してください。

 

プログラミング方法の例としては

◉ 小曲とメイン楽曲を並べる
◉ 小曲ばかりを並べる
◉ 小規模なソナタを、全楽章演奏する
◉ 小規模な組曲を、全曲または抜粋で演奏する

などをはじめとし、

他にも、

表現したい内容と合うのであれば

「作曲家縛り」「時代縛り」「全時代網羅」など

あらゆる観点でプログラミングすることができますね。

 

「つくり出すプログラムで何を表現したいのか」

という観点はぜったいに持っていましょう。

 

演奏会プログラムを想定するのであれば、

「ソナタからひとつの楽章だけ抜粋する」

などといった

家族を分裂させたようなプログラミングは

原則避けましょう。

そういうことをやっているプロのコンサートは

よほど特殊な例でない限り、目にしないはず。

一方、

「組曲からの抜粋」は

ごく普通に見られるプログラミングテクニックです。

 

プログラム案① 

 

♬ グラナドス「スペイン舞曲集 op.37 より 第1曲 メヌエット」
♬ グラナドス「スペイン舞曲集 op.37 より 第5曲 アンダルーサ」
♬ ラヴェル「ソナチネ 嬰ヘ短調 M. 40 全楽章」

 

グラナドスのようなお国柄が出るスペインものと

ラヴェルの作品は

多くのピアニストがあわせていることからも分かるように

とても相性の良い組み合わせです。

 

グラナドス「スペイン舞曲集 op.37 より 第1曲 メヌエット」は

開幕にふさわしい堂々とした始まり方をするので、

曲順は変えずに演奏するといいでしょう。

 

調性の組み合わせが

かたよっていないところにも

注目してください。

 

これらのプログラムと

リストの作品を合わせるのもいいですね。

上級になったら

ここに、リスト「バラード 第2番 S.171 ロ短調などの深い作品を加えると

30分越えのバランス良いプログラムが出来上がります。

 

プログラミング案②

 

J.S.バッハ 「2声のインヴェンション 全15曲」

 

少し勇気がいりますが

自信のある方は

「2声のインヴェンション全曲演奏」

に挑戦してみるのも一案です。

 

15曲それぞれのキャラクターをしっかりと理解して

メリハリのある演奏をし、

聴衆を飽きさせないように工夫しなくてはいけません。

 

楽曲自体は初中級からトライできる作品であるにも関わらず、

その音楽性の高さから

プロのピアニストでもよくトライするのが

2声のインヴェンションの全曲演奏。

 

レパートリーとしての素晴らしさはもちろん、

挑戦する過程での実り多さにも

絶対的なものがあります。

 

全曲演奏すると25分弱かかりますので、

必要に応じて

「第6番」に出てくる繰り返しを省略するなどして

微調整しましょう。

 

プログラミング案③

 

♬ ベートーヴェン「エリーゼのために」
♬ ブラームス「ラプソディ 第1番 Op.79-1」
♬ シェーンベルク「6つの小品 op.19」

 

ドイツの作曲家の歴史的な流れを聴かせる選曲にしました。

伝統を重んじるドイツの作曲家を扱っているからこそ

このテーマ趣旨に意味があると考えています。

このように

プログラム全体に何かしらの意味を持たせるのは

それ自体プログラミングテクニックのひとつ。

 

全体的に

やや渋めのプログラムになりました。

披露する環境や

あなたの持っているレパートリーによっては、

ブラームスの作品を

同じドイツの作曲家「シューマン」の作品へ変えてみるのもアリです。

 

シェーンベルク「6つの小品 op.19」は無調作品ですが、

6曲全体で6〜7分程度しかなく

演奏者にも聴き手にもやさしい無調入門作品。

こわがらずに取り組んでみるのはいかがでしょうか。

 

「エリーゼのために」のような誰でも知っている作品と、

シェーンベルクのような

重要だけれども一般的にはあまり知られていない作品を

組み合わせていく。

こういった観点でも

工夫次第であらゆる選曲のバリエーションが生まれますね。

 


 

本記事はここまでです。

 

コンサートプログラミングというのは

興味を持ち始めるとほんとうに奥が深い世界。

もっと詳しく学びたい方は

以下の書籍を参考にしてください。

 

◉ コンサート・プログラムのつくりかた(著 千蔵八郎 / 春秋社

 

 

 

 

 

 

今の時代、

ミニリサイタルデビューできるチャンスは

いくらでもあります。

尻込みせずにあなたのコンサートプログラムを用意してみましょう。

そのプログラムは

あなたが上級になってもずっと使えるものですから。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)の魅力にとりつかれて、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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