■弾けていないところのあぶり出し方 4選
♬ 基本は「録音&チェック」
もっとも基本的なあぶり出し方は「録音&チェック」です。
明らかに上手くいっていないところはもちろん、
気づきにくい細部の弾けていないところや
転んでいるところなどを
露呈させましょう。
弾くときには
さまざまな神経を使っていますので、
自分の音をよく聴いているつもりでも
意外と気が付かない点はあるもの。
録音&チェックで客観的な視点をもつことが欠かせません。
ありとあらゆる作品でおこなってほしいのですが、
特に、利き手ではないほうの手が誤魔化されがちな作品
(両手が同じリズムで動きまくる作品 など)
では徹底してください。
ショパン「エチュード op.25-12(大洋)」を例にとって解説します。
この楽曲では
両手が同じリズムかつ高速で動き続けますね。
利き手で弾いているほうの音で
何となく誤魔化されているだけで
右利きの演奏者の場合は
左手が弾けていなかったりする。
たっぷりとペダルを使っているので
上手くいっていない部分が
さらに分かりにくくなってしまいます。
一度、利き手ではないほうの手のみで
ペダルなしで録音してみる。
きっと、声がでてしまうような結果が待っています。
それを練習して改善する。
「誤魔化された状態で何百回弾いても改善されない」
ということを
理解しておいてください。
♬ 1拍ずつ速く弾く練習をする
「1拍ずつ速く弾く練習をする」
という方法も有効。
短く区切って練習することで
「問題のある1箇所」を見つけ出すことができます。
その後、完璧に弾けるようにした短い単位をつなぎ合わせていき、
速いパッセージ全体を完成させます。
♬ 速いパッセージを口で歌ってみる
特に、
速いパッセージに対しては
「パッセージを口で歌ってみる」
という方法もオススメ。
つっかえてしまって口でうまく言えないところは、
たいていピアノ演奏でも転んでいるのです。
これは私の生徒によくみられた傾向です。
♬ 変なタメをやめてみる
という記事で、
無闇にタメたり遅くしたりするべきではないところの例を挙げました。
一度、その記事を参考に
「ラクをするために、変なところで不自然にタメたりしていないか」
これをチェックしてみてください。
そういった改善をすると
弾けていない部分を
あぶり出せる可能性もあります。
音楽的なことや将来の上達を考えるならば、
上手く弾けないところを
テンポいじりでごまかしてはいけません。
無意識の場合もあるでしょうから、
まずは曲想を普通化する。
そして、弾けていない部分が見えてきたら
そこを練習してみましょう。
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