J.S.バッハの作品では特に、
アウフタクトも含めて
裏拍から表拍へ向けているフレーズが
非常に多く見られます。
例えば、以下のような例。
J.S.バッハ「インヴェンション第1番 BWV772」
譜例(PD作品、Finaleで作成、曲頭)
裏拍から表拍へ向けたフレーズがつくられ、
また裏拍からフレーズが始まる。
J.S.バッハの他の楽曲を見てみても
驚くほど多く、このやり方がとられています。
この事実を知っておくだけで
新しく譜読みを始める楽曲から取れる情報が増えます。
ひとつ、応用例を挙げましょう。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭の左手)
譜例のように、
「原曲」では8分音符毎にアクセントがつけられています。
(3小節目以降は「同様に」という意図で省略されていると考えられます。)
アクセントが何故ついているのか考えたことはありますか?
「アクセントがついている音からフレーズが始まっている」
ということ。
このように考えていくと
音楽のアゴーギクも見えてきますね。
アクセントがついている音から各拍頭に向けて音楽が進み、
各拍頭でショートフェルマータ。
そうすると勝手に音楽的なアゴーギクができています。
J.S.バッハの例で解説した、
「裏拍から表拍へ向けたフレーズ」が
濃厚にみられるケース。
こういった基本的な型を
自分の中にいくつかストックすることで
組み合わせや変形が出てきても見抜ける基礎が身につきます。
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